結局昨日は、オノヨーコの新作インスタレーションを見てきました。
「 O P E N / ひ ら け 」と題した参加型のインスタレーションです。
会場には東京の1900年代初頭の大きな地図と現在の地図がギャラリーの壁に展示されており、観客はそれら新旧の地図に
「OPEN」「ひらけ」「Remember」「I Love You」(あともう1種類なんだったか忘れた)
という文字のスタンプを押していくことができます。
この作品には、都市の通りや広場は人体の皮膚の下を走り巡る静脈や血管のようなものと考えるオノ・ヨーコの意見が反映されています。この「OPEN/ひらけ」というコンセプトに関する様々な比喩的な意味は、コミュニケーションを可能にし、過去の痛みを記念するとともにその痛みを処理して、癒しや回復へと向う手助けとなるように考えられたものです。
今回、オノから届いたメッセージは、「いまこそお互いがオープンになるとき」です。
(ギャラリーのホームページより抜粋)



という作品でしたが、それよりもわきに展示されていた小さな立体作品の方が心に残りました。
どんな作品だったかというと、見た目はアルミのようなものでできた、10cm×10cmくらいの立方体なのですが、中には鈴が入っていて、立方体を振るとチリンチリンチリンと音がする。外からは見えないけれど、内側の側面にジョンレノンの誕生日が刻まれていて、作品タイトルは「如雲玲音箱」という。如雲玲音というのはジョンレノンを漢字にしたあて字。
二人の部屋をモチーフにしていて、この鈴の音は、二人が部屋で笑っている様子だという。

女性的でロマンティックな、せつない作品だった。