小泉がブッシュを連れて行ったという


権八』で弥生とお花見気分で飲んだ。すぐそばに桜が見える、窓際の超特等席に座らせてくれた。気の利いた優しい店員さんに感謝。

 とてもいい一日だった。お花見はわいわいやるのもいいけど、気の知れた友達とかとゆったりするのがいい。なにも言葉を発しなくてもぼんやり花を眺めていられるから。折元さん(アートママ、パン人間などで有名なアーティスト)のパフォーマンスの話しを聞いた。美術館の広いスペースに老人を50人招いて、その土地の古くからある料理を黙々と食べてもらうというものらしい。それをただ「なんとなく目立つことをやっちゃおう」とか「これはまだアート界では新しい試みなんじゃないか」とか、そういった理由からやるのではなく、「戦後を生き抜いてきて現在も元気に日本を支えるお年寄りたちに、恩返しをしようじゃないか」と。そう言えることが素晴らしい。
「介護もアート」と言ってお母さんの介護をもユーモアと優しさの感じられる作品にしてしまうところが元々好きだったんだけど、そのパフォーマンスの話しを聞いてさらに素敵な方だと思った。



そういえば与世山澄子さんも、まだ1歳にも満たない赤ん坊に初めて対面した時、
「ありがとう。産まれてきてくれて、ありがとう。」
とおっしゃっていた。第一声が、それだ。この言葉は、そう簡単に出るもんじゃない。人の生き死にとか、嬉しいこと悲しいこと残酷なこと生きる歓びなどの色んなことを経験して、感じて、年を重ねてその上で出た重みのある言葉だった。


折元さんや与世山さんのような方が日本にいて嬉しい。

先にいてくれて、ありがとう。