神様


 ってなんでしょう。
 幼い頃『お風呂の神様に怒られるよ』と母に叱られたことが何度もあった。この『怒られるシリーズ』の神様は、他に「トイレ」や「流し」、「お茶碗」や「食べ物」(←もったいないお化けみたいなものかな)にまで至り、事あるごとに「怒られるよ」と注意されたものだった。だからいまだに、とくに水場には『神様』が住んでいるという思考が抜けない。汚くしたら『ごめんなさい(神様に)』と心の中で呟く。
この物に魂が宿ると言う思想は古くからあって、確かアイヌの人々は、お茶碗が割れたら「お茶碗の神様」を供養するためにお墓を作って埋葬する。記憶が確かなら、魂が宿った物の中で地位をつけるとしたら、『茶碗』が一番上だったような気がする。それも厄介だ。