中国とプーアール茶
木を8つ組み合わせている。空洞は中国の形。
プーアル茶は、固めて保存し発酵させるらしい。それを用いた作品。
2007年カッセルの「ドクメンタ12」において、1,001人の中国人が参加した《童話》プロジェクトをヴィデオ映像にて、2009年秋にやっと日本で観ることができた。
いつもこのタイムラグが悲しい。アネット・メサジェの作品をみた時もそう。実際にはなかなか観にいけないから、写真や文字で見てもやはり実際作品を観るのとは違うものである。2年前かと思うと、すごく時代遅れなキブンになってしまう。現代美術は時代の最先端の表現だという意識があるせいだろう。
《童話》はただ1,001人の中国人をカッセルに連れてくるという作品。
本来、貧しさなどの理由から、中国から一歩も出ないで一生を終えるはずの人の移動も、作品として成立させることで可能にしている。
1,001人がそれぞれの童話を描く。アーティストはそれを成り立たせるために様々なことをする。例えば、食事の支度や散髪でさえも。
彼は変化し続ける都市の、二度と見られない瞬間を多く写真に記録している。その時、そこにいて、自分が何をしたいかを大切にしているのだと思う。なんでもアートになりうるという時代のなかでこの作品は賛否両論あるだろうが、成長途中にある中国で、中国の代表として作品をつくるにあたって、彼にしかできない選択をした点でとても興味深いプロジェクトだった。
私は歴史、人生、あるいは政治史の一瞬一瞬をしばしば問う。ほんのひとつの出来事がわれわれの視点を変えうる。芸術の面白さはここにある。
ーAi Weiwei
超行動派
今日は台風がくる。
しかしその合間に、一時的に雨が止んだ。もともと今日は出かけたいと思っていたので、いまがその時だと思った。
昨夜、情熱大陸を観た。そのひとはすごいファンキーな陶芸家で、地元が同じだった。面白いなーと思ってホームページを見たら、ちょうど今日から六本木で展覧会だったのだ。彼の作る陶器は特殊な技法で、非常につるつるしているモダンな陶器だった。本物を手にしたいと思った。そんなわけで、行ってみたわけです。
ファンキーな陶芸家は、自分で作ったお茶の道具に、フリスクをいれて持ち歩いている。小さいことはお構い無しだ。少ししか会話しなかったけど、馬小屋を改良したアトリエで制作する陶芸家は骨のある男だった。
楳図かずおセンセ直筆画!
そんなこんなで、猫カフェに行き、そのあたりを散策。
久しぶりに井の頭公園へ。
動物がいるとは知っていたけど、すぐ入り口に「井の頭自然文化園」というのがあって、なんで動物園じゃないんだろうと思うくらいに、動物がたくさんいた。
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/ino/index.html
なぜ今まで何度も前を通り過ぎていたのに、気がつかなかったのだろう。引き出しを開けたらタイムトンネルだったかのような驚きだ。今度は熱帯の鳥を観にいこうっと!
それで動物を観ていたらすぐに閉園時間に。小屋の中に入ってしまっていた象を空の下で観たかったなあと思いながら覗いたら、
掲示板に、なんと楳図かずおセンセの直筆画を発見!!
さっすが近所!
ちなみにゾウの花子さん(62歳)の鼻からは、ハート型の鼻ちょうちんが出ています。いいもの見つけました。ああ、楳図せんせの自宅も発見したい。知ってる方がいたら、こっそりメールください。
「あいです」ってなんだろう。
かっこいい
今日の帰り道のこと。
電車で隣に座った男のイヤホンからは音が漏れ、周囲にシャカシャカと賑やかしい音を響かせていた。
まあよくあることなので、気にも留めず座っていた。
いくつか駅を過ぎ、落ち着いた頃のこと。斜め前に立っていた男性の手が、目の前を通過し、隣の男の腕をぽんと叩いた。
「音、漏れてるよ。」
ぶっきらぼうで、優しい声だった。
隣の男はすぐに音を下げ、何も言わずにまた携帯の画面を見つめた。
私はつい、その声の主の顔をまじまじと眺めてしまった。
次の瞬間、停車した駅でその人は降りていってしまった。
自分の不愉快さはさることながら、周りの人のためにも、迷惑なことを注意して去っていったのだ。
このような一見普通のことも、東京ではあまりする人がいないので、素晴らしいことのように見えるなあ。